量子物理学の世界では被観察物は観察者の影響を受け、その被観察物は見ている間、元の形を変えてしまうということが明らかになってきているそうです。
私たちは目という感覚器で見る対象物を光の反射として形を捉え、認識しているわけですが、どうやらミクロの素粒子の世界では光を当てた時にはそれらが大きく変化してしまうらしいのです。
つまり、見ている間と見ていない間では形が全く違うのです。
これらは私たちの日常にも当てはまるのではないでしょうか。
あなたが友人のAさんと会うとします。そうするとAさんはあなた固有の波動を受け、感じ、意識、無意識のうちに、「対あなたのAさん」に変化しています。BさんがAさんに会うときも同様にBさんの固有の波動を受け、あなたが見たAさんとは違った変化をします。
絶対的なるAさんというものは存在しないのです。
しかも、あなたはあなたが幼い頃から積み上げてきた独自の観念を通してAさんを見ているわけですから、あなたが見ているのは世界でひとつだけのオリジナルのAさんです。あなたの目に映るAさんはあなたにしか感じることの出来ないAさんなのです。
Aさんは見る人の数だけ存在します。もちろんそれはそれぞれが全く違ったAさんで、見る人の観念というフィルターを通した虚像としてのAさんです。
Aさんのことについて複数の人が話し、意見が食い違うのは全く持って当たり前のことなのです。みんなの中には各々のAさんが存在するのですから。
これは人物だけではなく、すべての事柄に共通することだと言えます。
全ての存在するものはお互いに影響を受けあって存在します。
あなたが気に入らない人（事柄）がいる（ある）としたら、それはあなたが作り出した、あなたの中だけに存在する虚像です。本来の実体とは全くかけ離れた存在です。
どんなにリアルに見えたり感じたりしても実体ではありません。あなたの感覚器が捉え、あなたの観念を通して作り上げられたイメージ（認識）でしかないのです。
あなたの観念があなたの宇宙を作り上げます。
最初から宇宙そのものがあってそこに私たちが存在するのではなく、私たちが存在するから私たちの数だけ宇宙があるのです。
あなたには見たいものを見て、聞きたいことを聞いて、信じたいものだけを信じるという自由があります。
「そんなはずはない、私はこんなもの見たくない」、「こんなもの信じたいわけじゃない」と思う方もいらっしゃるでしょうが、それはあなたが確認できる表面意識でそう感じているだけであって、潜在意識、無意識のうちに確立された先入観でそれらを見たいように見て、信じたいように信じているのです。
自らが無意識にある観念を通して作り上げた幻想である世界を認識し、それは積み重なって信念になります。
その信念をベースに世界にあるものを取捨選択し、確信し さらに見たいものを見たいように、信じたいものを信じたいようになっていくのです。
あなたの宇宙はあなただけのものです。
あなたには信じたいものを信じたいように信じる自由があります。
古くなってもう要らなくなってしまった価値観を今一度見直して手放したり、再構築してもいいのかもしれません。
そうすることでもっともっと楽に生きられるようになることもあるはずです。 |
