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感じ切る.

私たちは「いま」を生きることしかできません。
過去の出来事に対する後悔も、未来に対する不安も「いま」それに意識を向けているだけです。
いまを生きることとはどういうことなのでしょう。
どうしたって「いま」しか生きることができないのですから、そのままでいいと言えばいいのですが、その「いま」に意識を改めて向けてみると新たな発見があるかもしれません。

私たちの心の中には常に様々な想念が泡のように浮かんでは消え、消えては浮かび、うつろいでいきます。同じ感情は2度と味わうことができません。とてもよく似た感覚はあまりに微妙な違いのため同じものとしてとれえられてしまうことがあるかもしれませんが、一瞬一瞬あなたの肉体は変化していますし、心も経験を重ねて出来事の捉え方も反応の仕方も変わってきているはずです。

私たちはこの世に経験と反応をするためにやってきました。
だからあなたにしか感じることのできない経験と反応をすることが大切なのです。
あなたの経験と反応はこの世にひとつしかないオリジナルなものです。

その時々に浮かび上がったいましか感じられない想いを味わってください。
ネガティブな感情(思念)を抑圧したり、見ないふりしないでしっかりと味わっててやることです。
不安や恐怖、罪悪感や惨めな気持ちは悪いものだと思う必要はありません。
本来感情に善悪なんてものは付属していません。良い感情も悪い感情もないのです。
赤い色が良くて、青い色は悪いなんてないように、反射する光の屈折率の違いや各人の好みなどはあるでしょうがそこには善悪は存在しません。
ただ辛く苦しいと思うからその感情を遠ざけてしまったり、見ないふりをしたくなるのです。

そのような感情が浮かび上がってきたら「あぁ、いまこんな風に感じているんだな」と見つめてあげることです。さらにそれに飲み込まれないよう傍観者になることができたらしめたものです。
自分の感情の変化を見てあげること。それを「いい」、「悪い」と判断せずに感じ、受け止めるてあげることが大切なことだと思います。

辛い感情(思念)でも自分が向き合って見つめてあげ、感じてあげましょう。
その感情はあなたにしか感じることができない大切なものです。あなたしか真に受け止めてあげることはできないのに誰がわかってあげるのでしょうか。
味わって、感じ切って消化してあげないといつまでたっても心の奥底にしまわれたままになってしまいます。ほうっておけばなくなるわけではなく、自分の表面意識に感じられなくなるだけで潜在意識にはしっかりと残ったままになります。

感情に意識が支配され心がコントロール不能になるのは、感情(思念)と自我がべったりくっつき、一体化して自分の感情そのものに自らが飲み込まれてしまっている状態です。

感情そのものはあなたではありません。
大きな内なる命があなたの観念というフィルターを通して生まれたエネルギーです。
少しずつ自分からはがしてゆき遠目でそれを感じてみましょう。

「なぜ、今この想いが生まれてきたのか?」
「どんな価値観が この想念をつくりあげたのか?」
「この想いは本来どうして欲しかったものの現れなのか?」
このような分析はしてもしなくても構いません。知りたければ探っていけばよいのだし、知りたくなければ感情を感じてあげるだけでよいのです。

その感情を否定しないで受け入れてあげてください。感じ切ってあげてください。
全てはうつり変わっていきます。
ずっと怒り続けることはできないし、悲しみもいつかは去っていきます。
抑えることなく受け入れ見つめることで、それは完全燃焼しその経験は終わります。
生まれたくて生まれてきたあなただけの出てくるべくした必要な感情です。

感情(思念)はエネルギーです。目には見えないけれどもそれは各々独自の周波数を持っていて存在しています。

自分がその感情を癒さないで放っておくと いつまでもそれはあなたの心の中に残り、潜在意識に溜まるとまた色の濃いレンズの色眼鏡を作り出し、無意識のうちにそれをかけて歪んだ世界を見ることとなります。

今しか生きることが出来ないのならば、今浮かび上がってきた感情を眺めて、捕まえて、味わって、使い切ってしまいましょう。他人に当たることなく、全部自分の中で処理できるはずです。
怒りや不安も自分が受け止めるのです。
他人にぶつけるとそれはエネルギーの法則で必ず自分に返ってきます。
怒りを他人にぶつけると相手も同じ強さで怒りをぶつけてくるでしょう。たとえその場で怒りという反応で返ってこなくても、そのエネルギーは消えてしまったわけではありません。
溜め込まれたエネルギーは何らかの形であなたに戻ってきます。
与えたものが受け取るものなのです。

ネガティブな感情も愛の目で感じ、捉え、包み込みましょう。
自分で消化してしまうことです。外側に吐き出さなければあなたにそれが返ってくることはありません。

今浮かびあがってきた感情は、今あなたに必要な感情です。
あなたに何かを気付かせるサインなのかもしれません。

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